ドクターコスメとは
近年注目を集める「ドクターコスメ」とは、専門医や医療機関との連携で開発された化粧品のことを指します。従来の化粧品にはない効果、保湿効果や肌のトラブル解消などを合わせた商品が多く見られます。
このドクターコスメ、注目を集めるに従って、化粧品会社だけでなく製薬会社などの開発・参入が相次いでいるようです。
ドクターコスメに共通する基本コンセプトは、「化粧で肌のトラブルを化粧で隠すのではなく、肌本来の機能回復で解消させる」というもので、それが女性の心を掴み、市場が拡大しつつあるのです。
ドクターコスメの市場情報
ドクターコスメは、今や市場を大変な勢いで拡大しつつあります。例えば、先進国のアメリカでは、現在の市場規模は30億ドルを越す勢いです。
ドクターコスメがスキンケア用品全体に占める割合は、この10年で、なんと5%から30%を超えるまでに拡大したのです。いかにアメリカでドクターコスメが注目されているかが分かります。
資生堂が調査した結果によると、日本におけるドクターコスメの市場も拡大しつつあります。この5年間で売上高は2倍に拡大し、200億円を超す市場にまで成長しています。
ただし、日本のスキンケア市場においては、未だ5%程度ですが、今後の注目度や発売される製品によっては、さらに大きくなることが予想できます。
日本におけるドクターコスメの始まり
日本におけるドクターコスメの歴史は、2000年頃から始まりました。開発は、皮膚科の医師がドクターシーラボ社を立ち上げ、診療経験をもとに開発・商品化を行ったのです。その製品は、1本で化粧水・乳液・美容液の効果を兼ね備えたドクターコスメでした。
特徴として、コラーゲンなどの成分が入った、極小さなカプセルが配合されていることで、このカプセルによって成分が肌にゆっくりと浸透していくという効果が期待できるのです。
製薬会社のドクターコスメは?
製薬会社でもドクターコスメの開発がされています。有名な所では「キョーリン」の子会社「ドクタープログラム」が挙げられます。ドクタープログラムの代表製品では、「ナノカプセルジェル」です。
この製品は、微細なカプセルを3種類配合していることが特徴で、アミノ酸などの保湿成分や、美容成分が閉じこめられています。
また、昨今医薬品に参入している富士フィルムのドクターコスメは、15種類ものアミノ酸を含む製品が人気を集めています。フィルムの原料でもあるコラーゲンや、化学物質を反応させる技術などは、写真フィルムの製造で蓄積した研究成果を駆使したものと言えます。
これらのような技術は、医薬品を手がける製薬会社ならではのものだと言えるでしょう。
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